これからの青年会を考える TALK.2(あらきとうりよう 271号) - 天理教青年会
心を澄ます毎日を

天理教青年会では、 基本方針「心を澄ます毎日を。」を掲げています。 ほこりの心遣いを減らし、誠を積み重ねていくー。 そんな日常を通して、かしもの・かりものの教えを治め、 心を澄ましていきます。

これからの青年会を考える TALK.2(あらきとうりよう 271号)

〜特集・TALK.2〜

これからの青年会を考える

(あらきとうりよう 271号より転載)
 


 

教祖に心を繋ぐ

司会
 
司会

100周年まで、あと五カ月となりました。100周年はゴールではなく、青年会にとって新たなスタートでもあります。そこで100周年後は、どのように取り組んでいけばよいでしょうか?

委員長
委員長
一人ひとりが、いかに教祖を感じるか、これが一番大事なことだと思います。私は今、創立100周年という旬を歩む中で、常に教祖を身近に感じるんです。教祖が、手を引いて導いてくださっている。なぜなら、成ってきていること全てが人間業ではないと思うからです。
だから、おぢばにいるときは、一日として教祖殿に行かない日はありません。自教会にいるときも同じで、出先のためどうしても行けないときは、必ず心の中で、教祖にお礼と反省を述べるようにしています。
私は、教祖にお使いいただいているという心で生きることが、信仰する上に欠かせないと思います。自分の価値を高めたり、技術を身に付けることも大切ですが、その根本には陽気ぐらし世界の実現に向けて、「教祖、私をお使いください」という心がなくてはいけないと思います。それは今も、100周年を迎えた後も変わることはありません。年祭を間近に控えたときだけ「教祖」と言って、年祭が終わったら急に言わなくなる。私たちがあるべき姿は、それではだめなんです。
修練部長
修練部長
教祖を感じようとすることは、とても大切なことです。しかし、自分から感じようとする努力をしないと、なかなか難しいと思います。私は今、ひのきしん隊に入隊しているのですが、毎日、教祖のお出まし参拝から一日が始まります。毎朝、必ず教祖殿に出向かせていただいていると、教祖を意識することが普段より増えていることに気付きます。
ところが、そういう環境に身を置かなければ、自然に感じることは難しいかもしれません。だから委員長が言うように、教祖の元に足を運んだり、心の中で言上したり、自分から教祖に心を繋ぐことが大切だと思います。
司会
 
司会

地域活動は現在、青年会本部からの具体的な打ち出しはなく、それぞれの教区・支部に合った活動を推奨しています。その辺りはいかがでしょうか?

地活部長
地活部長
教区・支部活動の現状としては、今も皆さん方、戸惑っているように思います。先日も、ある支部委員長さんから「ハートクリーンをやめて、俺たちはいったいこれから何をすればいいのですか」と尋ねられました。でも、こうした中で、自分たちは何をするべきなのか、何をしたいのかを考えることが、この先を見据えたときに必要だと思います。
修練部長
修練部長
そういえば、ハートクリーンの提唱を終えたのも、前期の終盤でしたね。
地活部長
地活部長
教区・支部青年会は、今まで三十年間取り組んできたハートクリーンという大きな柱をズボッと抜かれてグラグラしている状態です。しかしこの現状に対して、青年会本部がその場しのぎでつくった柱を代わりに据えるようなことはしたくありません。「地域活動部は、何やってるんだ」と言われてでも、今の状態を続けることが正解だと私は思います。今年の四月から、webセミナーを開始しましたが、これも「統一活動として行ってください」というものではありません。あくまで各教区・支部単位で活動を進めるためのコンテンツの一つとして提供しています。
それぞれの地域の特性を活かした活動を模索して、自分たちは何をしたいのか、今何をするべきなのかを考え、「俺たちにはこの活動なんだ」と自分たちで決めて、主体的に取り組むことが何より大事だと思うのです。
修練部長
修練部長
主体的といえば今、記念総会に向かって分会ではなく個人として自発的に心定めをし、動員に取り組もうという動きが出てきているんです。例えば、「必ず三十人お連れします」という同盟を組んで励んでいる「三十人同盟」と呼ばれているものがあります。今、この輪が広がっているんです。こうした動きは非常に主体的な取り組みですよね。
地活部長
地活部長
教区・支部も、独自の活動として主体的な取り組みを進めているところが、少しずつではありますが出てきています。また、ハートクリーンの提唱は終わりましたが、今も自主的に続けている支部もあります。しかも、自分たちで続けることを決めて取り組んでいる分、以前よりも積極的になっているように感じます。
委員長
委員長
主体的な方が必ずうまくいくんです。

 

 

個人の時代

 

司会
 
司会

今、教勢が伸び悩んでいると言われます。その中、青年会員は未来に向かって、どのように歩んでいけばいいのでしょうか?

地活部長
地活部長
これからは、個人の専門性が大切になってくると思います。陽気ぐらし世界の実現の上に、自分が何のために生まれてきたのかを考え、お道や社会に貢献できる人間にならなければいけないと思います。
ちなみに、私はこれから自分自身のライフワークとして、自殺問題に取り組んでいきたいと考えています。自分の専門性を持って、お道と社会に貢献できる人間になりたいと思います。
これからは、個人の価値を高めることが必要です。組織ありきの個人ではなく、「地活部長さんて、天理教だったんですね」と言われるようになることが大事だと思います。
修練部長
修練部長
「天理教の地活部長です」ではなくて、「地活部長さんは天理教だった」。いいですね。
地活部長
地活部長
お道の人間一人ひとりがそうなれば、お道はもっと良くなると思います。教会であっても、個人の集合体である以上、個人がどれだけ考えて、どのように社会に貢献しているかが問われるようになる。布教にしても、いきなり「天理教です」ではなく、先に周囲の信用、信頼を得ることのほうが大事になると思います。行事に何人集まったということよりも、もっと本質的な部分が大切ということです。それさえ得られていれば、いざ何かしようというときには、形の上にもおのずと表れてくると思います。
委員長
委員長
これからは個人の時代なんです。個人がどれだけ魅力的な人になるのか。青年会長様が後継者講習会で仰ったように、見た目ではなく、内面でいかに魅力的になるか。それだけで、私はこの苦境を乗り越えられると思います。
司会
 
司会

そのためには、どうすればいいのでしょうか?

委員長
委員長
魅力的な人に会わなければいけませんし、魅力的な人から学ぼうという姿勢が大事になってくるでしょう。
地活部長
地活部長
そうした姿勢に加えて、「自分自身がなぜ、その山に登ろうと思ったのか」という動機の部分を、しっかりと人に語れることも大事だと思います。それがなければ、周りの人を巻き込んでいくことは難しい。その動機の部分が、何となくではだめなんです。
修練部長
修練部長
起業家で成功している方の話を聞くと、必ずストーリーを持っておられますよね。
地活部長
地活部長
本質です。自分が何をしたいのかということ。
委員長
委員長
ただし、自分が何をしたいのかを考える上で、まず、自分がどういう特性に合っているのかを見極める必要があります。何事も単にやるのではなくて、「見極めてやり切る」ことが肝心です。
司会
 
司会

見極めるには、どうすればいいのですか?

委員長
委員長
例えるなら、いろんな情報のシャワーを浴び続けるしかない。その際、「これはだめ」「あれはだめ」と思わずに、まずは全て受け入れていくことが大切でしょうね。
修練部長
修練部長
いずれにしても、個人として「これだ」と思うものを持っていなければ、これからの時代は難しいと思います。
委員長
委員長
そうですね。これからの時代を生き抜く第一歩は、とにかく動くことです。これだけ情報が溢れている時代ですから、どうすればいいのかはみんな分かっているはずです。しかし、分かっていても動かない人のほうが多いんです。
いかに自分が新たな一歩を踏み出していくのか。そして、思い付いたらすぐに実行に移せるかどうか。チャンスがあったらとことん食らいつくことも大切です。つまり、聞いたことはすぐに実行すること、スピードが命です。
個人として魅力的な人となり、主体的に自ら進んでいけば、必ず明るいお道の未来をつくっていけると信じます。

 

(四月十一日  於 青年会本部)

 

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