天理セミナリウム開催報告

 

天理セミナリウム第6回研究会

(天理大学宗教研究フォーラム)

天理教の若手研究者たちがおぢばに参集

理教青年会本部は、天理セミナリウム第6回研究会(天理大学宗教研究フォーラム)を天理大学の主催で開催した。天理セミナリウムは、天理大学宗教研究フォーラムの研究部会の愛称で、天理大学が毎年度ごとに主催してきた。毎年度、全国の天理教に繋がる若手研究者たちがおやさとに集まり、各自の専門分野についての研究発表や質疑応答を行っている。天理教青年会本部は、2017年度より同研究会の開催を後援し、会場などを提供してきた。

 
 

青年会員の要望に応え公開講演

年度は、初の試みとして研究会全体を二部構成とし、第一部では公開講演会を実施した。この試みは、昨年度のセミナリウム後、青年会本部に青年会員から参加に関する問い合わせがTwitterを通してあったことに応えたもの。青年会員の求道心を高める目的で、橋本武人本部員(元天理大学学長)が、「『陽気ぐらしの天理教』が意味すること―天理教学へのいざない―」と題した講演を行った。

 

人を救けるとは、自己中心的な心遣いからの解放である

本氏は、近年の歴史学で盛んに議論されている人類史を軸としながら、元の理や天理教の教理を紐解いた。さらに、橋本氏は、文明の衝突や環境破壊が問題視されている現代社会において、人間は“人を救ける心”を資質として有していることを指摘した。人類史を見れば、人間が互いに助け合うことによって進化してきた。このことは、激化する「競争社会へのアンチテーゼ」でもあり、人間は互いに助け合ってはじめて前進できることの裏返しでもある。
 
陽気ぐらしを目指す天理教では絶対的悪は存在せず、むしろ心のほこりを払うことの重要性が説かれている。そのうえで、橋本氏は、「人間が人を救けているあいだは、自己中心の心遣いから解放されている。このことからも、人を救ける心をもつことで、人間の心は澄んだ状態になり、そこから私たちは陽気ぐらしへ向かうことができる」、と結論づけた。

 
 

学問から信仰を考える

二部では、例年と同様にクローズドで研究発表を行った。5人の若手研究者がそれぞれの研究課題から以下の発表を行った。

  1. 神と歩む父祖たち―旧約聖書における「信仰」―
  2. 天理教の文献にみられる「とく」の語意について
  3. 天理教内の建築観について―教内文献の検証から―
  4. 「道」概念の構造に関する一考察
  5. 宇田川文海の天理教観

 

 

求道的視点による研究発表

表では、聖書学や仏教の視点から、天理教を論じようとする比較神学の立場からの研究発表が2つ行われた。さらに、天理教建築の変遷に関わる発表、天理教で用いられる「徳」の語についての発表、そして初期の天理教を支えた宇田川文海の信仰論についての発表など、様々な視点からの研究発表が行われた。
 
いずれも研究上の手続きを踏んだ発表であり、聴講に訪れた他の研究者との質疑応答では、時間が超過するほど白熱した。いずれの研究発表も、天理教の将来を考えていくうえで非常に重要であるとともに、青年階層の若手研究者たちの求道的態度を強く感じる内容であった。

 

(記事協力:M.S)

 

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